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「高次脳機能障害」を負ってしまったら…適切な賠償を受けるために知っておきたい5つのポイント

「高次脳機能障害」を負ってしまったら…適切な賠償を受けるために知っておきたい5つのポイント

交通事故で大きな障害を負ったことで、その後の生活が一変してしまったという方は少なくありません。治療を尽くしたにもかかわらず何らかの障害が残ってしまった場合、適切な賠償を受けるには「後遺障害」として等級の認定を受ける必要があります。

中でも、「高次脳機能障害」と呼ばれる後遺障害は、仕事や日常生活に支障を生じさせる重篤な障害である一方、傍目には異常が無いように見えるため、必要な検査や症状に関するテストを行ったり、症状について報告書としてまとめたりと、しっかりと準備を行っていなければ、たとえご家族から見て異常が明らかであっても後遺障害として認定されないこともあります。

今回は「高次脳機能障害」について、基本的な知識に触れたうえで、適切な賠償を受けるために重要となるポイントについてご案内します。

1. 高次脳機能障害とは

脳の高次機能とは、記憶・思考・知覚・学習などの認知面と、感情面を含む精神状態をつかさどる脳の働きのことをいいます。そして、高次脳機能障害とは、疾患や損傷によって、高次脳機能に障害が発生した状態を指します。

(参考 日弁連交通事故相談センター刊「交通事故損害額算定基準」)

代表的な3つの症状

認知障害
記憶障害(新しいことを覚えられない)、集中力障害(気が散りやすい)、遂行機能障害(行動を計画して実行することができない)
行動障害
周囲の状況に合わせた適切な行動ができない、複数のことを同時に処理できない、社会生活上マナーやルールを守れない、行動を抑制できない
人格変化
怪我をきっかけとして、自発的な活動が見られなくなった、衝動的に行動するようになった、怒りっぽくなってしまった

頭部に何らかの衝撃を受けた事故で、これらの兆候が見られる場合には、高次脳機能障害を発症している可能性があります。外見上は事故前と変化がないことも多いため、症状が発見されにくく、また、第三者からは事故による変化であるか判断がつき難いため(元々そういう人だった、と考えられてしまう可能性があります)、ご家族の方が気づけないと見すごされてしまうことも多々あります。

2. 高次脳機能障害と後遺障害等級

高次脳機能障害については、別表1で1級1号、2級1号、別表2で3級3号、5級2号、7級4号、9級10号、12級13号、14級9号といった形で、症状の重さに応じた後遺障害等級がそれぞれ定められており、どの等級を認定されるかによって慰謝料額も変わります。

ここでは、どのような場合に認められる等級なのかという症状の内容と、等級ごとの慰謝料をご紹介します。自賠責基準は自賠責保険の支払額、裁判所基準は裁判で獲得する場合の目安額です。

別表1 介護が必要な後遺障害

1級1号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」

後遺障害1級1号は、神経の機能または精神に重い障害があり、就労することが不可能で、身の回りのことについて常に介護が必要と認められる場合に認定されます。

後遺障害についての慰謝料は、自賠責基準が1600万円、裁判所基準が2800万円です。

2級1号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」

後遺障害2級1号は、神経の機能や精神に重い障害があり、就労することが不可能で、身の回りのことについて随時の介護が必要と認められる場合に認定されます。具体的には、ひとりで食事や入浴をすることができないわけではないが随時手助けが必要な場合や、幻覚や発作などを生じるため随時の監視が必要な場合をいいます。

後遺障害についての慰謝料は、自賠責基準が1163万円、裁判所基準が2370万円です。

別表2 後遺障害

3級3号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」

後遺障害3級3号は、神経の機能や精神に重い障害があり、日常の介護までは必要ないものの、意思疎通や作業能力に問題があり、就労することはできないと認められた場合に認定されます。

後遺障害についての慰謝料は、自賠責基準が829万円、裁判所基準が1990万円です。

5級2号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの」

後遺障害5級2号は、神経の機能や精神に重い障害があって、特に簡単な仕事以外には就労できないと認められる場合に認定されます。たとえば、ひとりでは手順どおりに作業をすることが困難で、頻繁に指示を受けなければ作業を進められないという程度の場合です。

後遺障害についての慰謝料は、自賠責基準が599万円、裁判所基準が1400万円です。

7級4号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」

後遺障害7級4号は、神経の機能や精神に障害があり、簡単な仕事以外には就労できないと認められる場合に認定されます。たとえば、ひとりで作業をする際に、時々助言を受ければ作業を進めることができる程度の場合です。

後遺障害についての慰謝料は、自賠責基準が409万円、裁判所基準が1000万円です。

9級10号「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」

後遺障害9級10号は、神経の機能や精神に障害があり、就労できる仕事に制限があると認められる場合に認定されます。

後遺障害についての慰謝料は、自賠責基準で245万円、裁判所基準で690万円とされています。

3. 後遺障害としての等級認定

高次脳機能障害を含め、完治せずに残ってしまった症状について適切な補償を受けるには、「後遺障害」として等級が認定される必要があります。

しかし、前項でご紹介したように、どのような場合に認定されるのかの判断基準は非常に抽象的で、症状があると認めてもらうのは容易ではありません。ポイントを意識して、しっかりと準備を進めておかなければ適切な認定は果たされないでしょう。

高次脳機能障害における等級認定のポイント
高次脳機能障害として後遺障害を受けるうえで共通するポイントは、大きく分けて以下の3つです。

① 脳について検査所見がある

MRI、CT、脳波検査などを通じて、脳に異常が確認されていることが重要です。特に、脳挫傷痕がある場合には、高次脳機能障害として認定されやすいケースといえます。

② 具体的に変化が起きている

先程ご紹介した認知障害・行動障害・人格変化といった症状によって、日常生活や社会生活に制約が出ていることが重要です。
もちろん医師の診断も重要ですが、事故後に初めて会った医師の場合、前と比べてどれだけ人格が変わってしまったかを正確に認識することは難しいでしょう。
そのため、ご家族など周囲の方による報告が重要です。高次脳機能障害が疑われる場合、ご不幸にも症状が完治しなかった場合に備え、事故後なるべく早い段階から、何らかの異常や兆候が見られるたびに日付とともにメモしておくことを強くお勧めします。

③ 事故直後に意識障害があった

事故直後に意識障害があった…具体的には6時間以上継続した場合には、永続的な高次脳機能障害が残りやすいと言われていて、この点も後遺障害の認定上重要です。

これらのポイントを確認する形で検査や資料収集を行い、該当していることが伝わるように申請することが認定を受けるためには欠かせません。

4. 高次脳機能障害についての示談交渉

後遺障害として認定を受けた場合でも、裁判における相場どおりに賠償金を保険会社が払ってくれるとは限りません(むしろ、高額の賠償金になるほど、何かしら理由をつけての払い渋りが起こりやすいとさえ言えるかもしれません)。
万全の準備で申請を行うためだけではなく、その後の交渉においても弁護士の介入は重要です。

後遺障害慰謝料の増額
まず、既にご紹介したとおり、後遺障害慰謝料について自賠責基準と裁判所基準では大きな額の開きがあり、保険会社側が裁判所基準寄りの提示をしてくるとは限りません(特に理由がないにもかかわらず、「示談だから80%」といった提示はよく見られます)。
弁護士に交渉を代替させ、理由のない減額主張を封じ、裁判所基準でしっかり支払うよう求めていくことが大切です。
将来必要となる費用の確保
また、介護の必要が生じてしまった場合に「どの範囲まで将来の介護費を賠償させるか」という交渉は複雑で、保険会社からも激しく争われることが予想されますから、弁護士でなければ適切な賠償の実現は困難でしょう。
何年も先の分までということで賠償額が大きくなる可能性がある一方、今後も介護を続けなければならないこと、そのための介護費用や家屋のリフォーム費用の試算、といった事実をひとつひとつ積み上げていく必要があるため、介護と並行してご本人・ご家族が交渉していくのは制約が非常に大きく、弁護士に任せることを強くお勧めします。

5. 高次脳機能障害に強い弁護士の探し方

繰り返しになりますが、高次脳機能障害は、症状の把握が難しく、申請も障害についての知識を基に計画的に準備していく必要があり、認定されるか否かで賠償額も大きく変わりますから、高次脳機能障害に強い弁護士を選んで計画的に解決まで進めていくことが大切です。

「強い」弁護士の探し方としては、インターネットで法律事務所を探し、無料相談の機会に信頼できるか確かめていく、というのが最もいい方法でしょう。
交通事故案件の取扱いが多い大手事務所はホームページを持っていることが通常で、力を入れていれば交通事故用の専門サイトも設けています。特に力を入れていれば、事務所の紹介にとどまらず、高次脳機能障害を含めた後遺障害についての解説も掲載しているでしょう。また、そもそも高次脳機能障害を負われる方の数はそれほど多くないため、多数の案件を扱う事務所でないと、取扱いの実績がないかもしれません。

知識や経験に基づいて記事が作成されていると感じられたら、その事務所に無料相談を申し込んで弁護士と話してみれば、本当に知識を持っているか確認することができます(専門サイトを持っているような大手事務所の多くは、被害者の相談を無料で受け付けています)。

このように費用面で敷居を低くして相談を受け付けている事務所も増えていますし、色々と質問をしていけば高次脳機能障害に詳しいかもわかりますから、積極的に無料相談を利用してみてください。

まとめ

高次脳機能障害について適切な賠償を実現するには、ポイントをしっかり押さえて申請を行うことで後遺障害として認定を受け、交渉や裁判を通じて慰謝料や必要な費用を保険会社に認めさせることが重要です。
自分やご家族が事故に遭われ、ご不幸にも脳に何らかの影響が出てしまってお悩みの方は、ぜひ弁護士に相談してください。

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