よくある質問
Q.
自分でいろいろと調べていたら、慰謝料にも種類があると聞きましたが、そもそもどのようなものがありますでしょうか? 交通事故に遭った際に請求できる慰謝料の種類について教えてください。
A.
入院慰謝料と後遺障害慰謝料の2種類の慰謝料があります。
弁護士による解説
(1)そもそも慰謝料とは?
慰謝料とは精神的な損害に対する賠償金のことです。具体的には怪我をしたことで痛い思いをしたことや、行きたくもない病院への通院を強いられたことに基づく損害をいいます。
交通事故による損害には、この慰謝料のほかに治療費、付添看護費、入院雑費、通院交通費、治療器具購入費、休業損害、賞与減額損害、後遺障害の逸失利益、葬儀費用等がありますが、以下では特に慰謝料についてご説明します。
(2)慰謝料には2種類ある
交通事故に遭った際に請求できる慰謝料には、傷害に対する慰謝料と後遺障害に対する慰謝料の大きく2つがあります(もっとも、死亡した場合は死亡に対する慰謝料が生じます)。
この場合の傷害とは、ごく簡単にいうといずれは治る怪我の症状のことです。
一方、後遺障害とは、簡単にいうと怪我が治りきらずに残ってしまった症状のことです。もう少し詳しく申しますと、次の5つの要件を満たすと後遺障害として認められます。
- 交通事故によって受けた傷病によって精神的または身体的なき損状態が残存していること
- 残存したき損状態と交通事故との間に相当因果関係があること
- 残存したき損状態が将来においても回復困難と見込まれること
- 残存したき損状態の存在が医学的にも認められること
- 残存したき損状態が労働能力の喪失を伴うこと
なお、2の「相当因果関係」とは、要するに、交通事故によって受けた傷病と後遺障害とがつながりがある(原因と結果の関係にある)ということです。
こちらは慰謝料の計算方法についての詳しい解説です。