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足首を骨折して後遺症が。 交通事故被害者が適切な慰謝料をもらう方法

公開日:2022年3月28日 後遺障害 慰謝料・損害賠償
公益財団法人 交通事故総合分析センターが公表する令和元年度「交通統計」によると、令和元年中に発生した交通事故によって脚部を負傷した死傷者数は66450人でした。「脚部」を負傷した人の内訳をみると、自転車乗車中の事故がもっとも多く、次いで自動二輪車(バイク)乗車中、歩行中、自動車乗車中と続きます。

本コラムでは、交通事故の被害に遭った際の脚部の負傷のうち、「足首の骨折」に注目し、予想される後遺症や慰謝料の算定基準などを弁護士が解説します

1、交通事故で足首を骨折したとき残り得る後遺症

人体の腰から下にあたる「下肢」には、股関節・膝関節・足関節の3大関節があり、足首はこのなかの足関節にあたります。体重を支えながら歩行時の衝撃を吸収・分散し、身体の前方移動の支点となる重要部分であるため、損傷してしまうと重大な後遺症を招くおそれがある部位です。

交通事故の被害に遭ってしまい、足首を骨折してしまうとどのような後遺症が残る可能性があるのでしょうか?

足首骨折により残り得る後遺症の種類をみていきましょう。

  1. (1)機能障害にあたるもの

    足首は脛骨(けいこつ)・腓骨(ひこつ)・距骨(きょこつ)の3つの骨で構成されており、骨と靭帯が連動することで、足首の複雑な動きを可能にしています。
    骨折などをしてしまって足関節が自由に運動できなくなってしまう場合、「機能障害」に該当する可能性があります。

    具体的には、足先を上方に動かす伸展(背屈)が20度、下方へと動かす屈曲(底屈)が45度を参考可動域として、可動域に制限が生じてしまうと後遺障害として認定される可能性があります。

  2. (2)神経障害にあたるもの

    骨折部位は時間の経過によって回復しますが、骨と骨が元どおりにつながらず変形した状態でつながってしまうと、神経を圧迫して痛みが残ってしまいます。たとえ可動域が制限されなくても、痛みが残っていると自由な運動は難しいでしょう。

    このような痛みによって生じる障害は、「神経障害」としての後遺障害として認定される可能性があります。

2、後遺症が残った場合に受けられる慰謝料

交通事故の被害に遭って足首を骨折した場合は、事故の加害者に対して慰謝料を請求できます。

足首の骨折で請求できる慰謝料の種類や慰謝料の金額を算定する基準を確認していきましょう。

  1. (1)足首の骨折で請求できる慰謝料の種類

    交通事故の被害に遭って、足首を骨折した場合に請求できる可能性のある慰謝料は、以下の2種類です。

    ● 入通院慰謝料(傷害慰謝料)
    ケガを治療するための入院・通院にかかる精神的苦痛怪我をしたことによる精神的苦痛に対して支払われる慰謝料を指します。

    ● 後遺障害慰謝料
    後遺障害を負ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料です。

    入通院慰謝料は、入院・通院期間や通院実日数などに応じて算出されます。

    また、「これ以上は治療を継続しても症状が改善しない」という状態を「症状固定」といい、症状固定を受けたあとでも残った症状のことを後遺症といいます。
    この場合、後述する後遺障害等級認定の申請を行い、結果、これが後遺障害として認定された場合、入通院慰謝料とは別に後遺障害慰謝料の請求が可能になります。

  2. (2)後遺障害慰謝料の算定基準

    後遺障害慰謝料の金額を算定する基礎となるのが「後遺障害等級」です。

    認定を受けた後遺障害等級に応じて、特定の算定基準に照らして金額を決定します。しかし、算定基準には3種類あり、それぞれ算出される金額が異なるため、どの算定基準を適用するのかによって、後遺障害慰謝料の金額は大幅に増減します。

    ● 自賠責基準
    強制保険として加入が義務付けられている自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)によって支払われる最低限の補償基準です。あくまで最低限の補償基準であるため、後述する裁判所基準に比べると、低い金額になります。

    ● 任意保険基準
    運転者が加入している任意保険による補償基準で、各保険会社が独自に基準を定めています。詳しい算定方法や内容は公開されていないので、十分な補償とはいえないケースも少なくありません

    ● 裁判所基準(弁護士基準)
    3つの算定基準のうち、もっとも高額になるのが裁判所基準です。過去に裁判で争われた事例を参考に作成された「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称:赤い本)」をもとに慰謝料額を決定します。弁護士が交渉した場合、この裁判所基準を前提に算出されるため、弁護士基準とも呼ばれています。

    そのため、十分な補償を得るには、弁護士に依頼のうえ、最も慰謝料額が高額になる裁判所基準によるのが最善策です

3、後遺障害等級の認定プロセスと足首骨折の後遺障害等級

後遺障害慰謝料の金額は「後遺障害等級」に応じて増減します

どのようにして後遺障害等級が認定されるのか、足首骨折ではどの程度の等級が認定されるのかをみていきましょう。

  1. (1)後遺障害等級の認定プロセス

    後遺障害等級が認定されるまでの大まかな流れは次のとおりです。

    • 医師の治療
    • 検査の実施
    • 後遺障害診断書の作成
    • 損害保険料率算出機構または自賠責保険・共済紛争処理機構への申請
    • 後遺障害等級の認定


    まずは医師による治療が必須です。事故と怪我との因果関係を明らかにするためにも、必ず事故に遭った直後から継続して通院するようにしましょう。

    医師の治療によっても症状が改善しない場合は、医師や理学療法士による検査を受けることになります。機能障害を訴えるなら可動域検査を、神経障害では筋電図検査などの神経学的な検査が行われます。

    検査結果や所見から後遺症が残っていると判断された場合、医師に依頼して後遺障害診断書を作成してもらいます。この後遺障害診断書がないと、後遺障害等級の認定は受けられません。主治医に必ず作成を依頼しましょう

    必要書類をそろえたら、損害保険料率算出機構に対して後遺障害等級認定の申請を行います。
    提出をされた後遺障害診断書や必要書類の審査を経て、おおむね1~2か月で判断されます。

  2. (2)足首骨折で認定される可能性のある後遺障害等級と慰謝料

    足首の骨折で認定される可能性のある後遺障害等級と弁護士基準による後遺障害慰謝料の金額を、後遺障害の種類別に確認しましょう。

    【機能障害の場合】
    機能障害の場合は、足首の機能制限の程度に応じて等級が変わります。
    なお、以下の説明では、人工関節・人工骨頭をそう入置換した場合を除いております。

    ● 12級7号「1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」
    障害を負っていない健常な足首と比較して、障害を負った足首の可動域が4分の3以下になった状態です。
    裁判所基準による慰謝料額は290万円です。

    ● 10級11号「1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」
    障害を負っていない健常な足首と比較して、障害を負った足首の可動域が2分の1以下になった状態をいいます。
    裁判所基準の慰謝料額は550万円です。

    ● 8級7号「1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの」
    障害を負った足首が動かなくなり、関節としての機能を完全に失った状態です。
    裁判所基準の慰謝料額は830万円です。


    【神経障害の場合】
    神経障害の場合は、筋電図検査などの神経学的検査の結果やレントゲン・CT画像による所見などから総合的に判断して後遺障害等級が認定されます。

    ● 14級9号「局部に神経症状を残すもの」
    痛みやしびれを感じるなど、機能障害に至らない程度の神経症状に適用されます。
    裁判所基準の慰謝料額は110万円です。

    ● 12級13号「局部に頑固な神経症状を残すもの」
    痛み・しびれなどについて、医学的にその原因を説明できる画像所見がある場合に認定されることがあります。
    裁判所基準の慰謝料額は290万円です。

4、適切な慰謝料を受け取るためにすべきこと3つ

交通事故で足首を骨折すると、可動域が制限される機能障害や痛み・しびれが残る神経障害が生じるおそれがあります。これまでどおりの日常生活や仕事は困難になってしまうので、生活を支えるためには十分な補償を受ける必要があることは間違いないでしょう。

以下では、適切な慰謝料を受け取るためにすべき3つのポイントについて解説します。

  1. (1)医師の治療・診断を受ける

    交通事故に遭ったとき、なによりも優先すべきは医師による適切な治療・診断です。

    事故直後、直ちに病院で検査を受けたうえで適切な治療を施されなければ、重度の後遺障害が残ってしまうおそれがあります。「痛みはあるが、多分骨折まではしていないだろうから大丈夫だろう」といった自己判断は危険です。

    外見的な負傷がない場合でも、必ず病院で医師による治療・診断を受けましょう。そもそも病院への通院歴がなければ、事故による負傷であることすら認められない可能性があります。また、後遺症が残った場合でも後遺障害等級認定が行われない可能性が高くなります。後遺障害等級の認定に必要となる後遺障害診断書は、医師に記載してもらうものですが、医師も経過を診ていない場合、いくら本人が痛いと訴えていても、それが事故によるものであるという判断もできず、後遺障害診断書への記載ができません。
    そのため、事故後間もない段階から、継続的に症状を診てもらう必要があります

  2. (2)後遺障害等級認定の申請は保険会社に任せない

    後遺障害慰謝料を請求するには、後遺障害等級認定を受けなければなりません。

    後遺障害等級認定の申請には2とおりの方法があります。

    • 加害者側の保険会社に一任する「事前認定
    • 被害者自身で申請する「被害者請求


    事前認定を選べば、被害者は後遺障害等級認定の申請にかかる煩雑な手間をすべて保険会社に任せられるという利点があります。ただし、詳細に至るまで書類を集め検討したうえで申請してくれるわけではないため、想定していたよりも低い等級で認定されてしまう可能性があります。

    そのため、適切な後遺障害等級の認定を受けるためには、自分自身が負った後遺障害を適切に主張できる手続きである「被害者請求」によるべきです

  3. (3)交通事故トラブルの解決実績が豊富な弁護士に相談する

    交通事故の被害に遭い、足首を骨折してしまった場合は、交通事故トラブルの解決実績を豊富にもつ弁護士に相談してサポートを求めるのが最善策です。

    加害者・保険会社との交渉を弁護士に任せることで、被害者自身は治療やリハビリに専念できます。また、弁護士に依頼することで、後遺障害慰謝料を算定するにあたってもっとも高額となる裁判所基準での請求が可能となります。

    弁護士費用特約の付いた保険に加入していれば、多くの場合、弁護士費用は保険会社から支払われ、ご自身の負担なく依頼することができます。
    交通事故の被害に遭った場合は、ご自身の保険やご家族の保険に弁護士費用特約がついているかどうか、それが利用できるかどうか確認してみるとよいでしょう。

5、まとめ

交通事故の被害に遭って足首を骨折してしまい、関節の運動が不自由になってしまったり、痛みやしびれが残ってしまったりした場合は、後遺障害等級認定の申請をすることになります。

加害者側の保険会社にすべて任せてしまう被害者も少なくありませんが、その結果、適切な後遺障害等級が認定されず、賠償額が少なくなってしまう場合があります。後遺障害に対する適切な慰謝料を得るには、交通事故トラブルの知見が豊富な弁護士によるサポートを受けたほうがよいでしょう

ベリーベスト法律事務所では、交通事故事案についての経験豊富な弁護士が交通事故被害者の方のサポートをしています。交通事故の被害に遭ってお困りのことがありましたら、ベリーベスト法律事務所までお気軽にご相談ください。

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